クロクフォルシュは、おそらくフィンランドのジャズ界で「注目されるジャズ・バンド」にあたるバンドの全てのベースをこなしているといっていいだろう。
クラカタウ、サウンド&フュリー、クラング、ジョンズ・サンズ(Krakatau, Sound&Fury, Klang, John's Sons)などは、特に国際的にも活躍しているバンドである。
かれのベースの音には深くてたくましくありながら繊細な世界が潜んでいる。
フィンランドのジャズの中に自然を重ね合わせる音色が強いなかで、彼のベースの音は内面的である。自然の光景をかもしだす音に、内面的で情緒的なベースの音が加わることで自然が突然語りかけてくるようになるといえばよいだろうか。
彼の音がもつ役割は大きく、どのバンドも彼の音で突如雰囲気が変わるのだ。
このカルテットにあってもこのベースの音の役割は大きい。